【まとめ】「小3から英語?」「小5から英文法!?」2020年小学校外国語教育について、教える側の視点からわかりやすく解説!

生活

はじめに

2020年から小学校で外国語教育!?

2020年より、小学校3年生から英語が始まるということをご存知の方は多いと思います。
「英語が始まる前に何か準備をしないと!」と焦っているパパママさんも多いのではないでしょうか?
しかし具体的にはどんな内容を学ぶの?また、それらはどんな評価をされるの??など、疑問はたくさんですよね。
そこで、まず正しい情報を知ってみましょう。それらを知ったうえで何かできることを考えてみてはいかがでしょうか☺

書いている人

私は25年前ほど前にしては珍しく(?)幼児期から英語を習っていました。
約7年間、週1回の教室に通い、そこそこ英語が好きでした。知らないことをどんどん知っていけるのが楽しかったんだと思います(^▽^;)
その後、中学でも英語には抵抗なく取り組めました。
高校は英語科に進学し、ほぼ英語の授業漬けでした(クラスは女子が大半!)。
そして某大学の外国語学部外国語学科に進学し、卒業と同時に中高一種教員免許(外国語)を取得しました。

さて前置きが長くなりましたが、
今回は2020年度から全面実施される小学校における外国語教育について、教員の目線から少しずつ簡単にまとめてみたいと思います。

2020年から実施される小学校外国語教育の概要

結論からいうと、2020年から新しく始まる外国語教育は以下のようになります。
中学年、高学年に分けて書いています。

小学校中学年【3・4年生】

中学年に実施されるのは「外国語活動」です。
教科ではなく、総合的な学習の時間を使っての活動です。
年間35単位時間程度
の授業が行われます。 
主に「聞くこと」「話すこと」を中心とした活動です。

小学校高学年【5・6年生】

7年前から「外国語活動」として導入されていましたが、2020年から高学年に実施されるのは「外国語科」です。
中学年までとは違い、国語などと同じく教科として扱われます。
年間70単位時間程度の授業が行われます。
発達の段階に応じて段階的に文字を読むこと」及び「書くこと」を加えて総合的・系統的に扱う教科学習を行います。

『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』について

以下からの記事はすべて文部科学省HPが教員向けに掲載している『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』をもとに書きすすめていきます。
今回はパパママ向けに、「基本編」から抜粋して解説を行います。
「基本編」は下記のような目次になっています。

①小学校外国語教育(外国語活動・外国語)の基本理念
②小学校外国語教育の目標
③小学校外国語教育の内容
④小学校外国語教育の言語活動
⑤小学校外国語教育の評価

①から④にしたがって、外国語教育に関して、より具体的な内容になっていきます。
そして⑤では、各学校で実際に行われる評価の仕方が書かれています。

上記に沿って、簡単にまとめていきます。

小学校外国語教育(外国語活動・外国語)の基本理念

ここでは、「外国語活動」「外国語科」、それぞれにおいて何を狙いとし、目指すものとしているのかについて書いています。

外国語活動【小学校中学年】

外国語に慣れ親しむことで、高学年の外国語学習への動機づけを高める狙いがあります。
また、身近で簡単な事柄について、音声面を中心とした外国語を用いたコミュニケーションを図る素地を育成することが狙いです。

外国語科【小学校高学年】

「音声」から「文字」への指導になります。
小学校内で、外国語活動と外国語科が始動されることにより、よりスムーズな接続が大いに期待されています。

小学校外国語教育の目標

次に、前項で説明した【小学校外国語教育の基本理念】を実現するための、具体的な目標は何かをまとめています。
目標においては、「外国語教育」と、実際に行われる「英語」にわけて書いています。

外国語教育の目標

外国語教育の目標は3つの柱に沿って目標が設定されています。

3つの柱とは?

①知識及び技能
②思考力、判断力、表現力等
③学びに向かう力、人間性等

これら3つの柱は、「外国語活動」及び「外国語」を含む、すべての教科等の目標及び内容となり、これらを児童の発達段階に応じて、バランスよく育成することが求められています。また、これらを一体的に育成されることが大切とされています。

外国語活動【小学校中学年】

『外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。』

上記3つの柱に沿って以下の目標が具体的に記載されています。

①知識及び技能
外国語を通して、言語や文化について体験的に理解を深め、日本語と外国語との音声の違い等に気付くとともに、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しむようにする。

②思考力、判断力、表現力等
身近で簡単な事柄について、外国語で聞いたり話したりして自分の考えや気持ちなどを伝え合う力の素地を養う。

③学びに向かう力、人間性等
外国語を通して、言語やその背景にある文化に対する理解を深め、相手に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。

外国語科【小学校高学年】

外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る礎となる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。

上記3つの柱に沿って以下の目標が具体的に記載されています。

①知識及び技能
 外国語の音声や文字、語彙、表現、文構造、言語の働きなどについて、日本語と外国語との違いに気付き、これらの知識を理解するとともに、読むこと、書くことに慣れ親しみ、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身に付けるようにする。

②思考力、判断力、表現力等
コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、身近で簡単な事柄について、聞いたり話したりするとともに、音声で十分に慣れ親しんだ外国語の語彙や基本的な表現を推測しながら読んだり、語順を意識しながら書いたりして、自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができる基礎的な力を養う。

③学びに向かう力、人間性等
外国語の背景にある文化に対する理解を深め、他者に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。

英語の目標

外国語活動【小学校中学年】

①聞くこと
「ゆっくりはっきりとした英語」を聞かせること、児童が興味・関心を示すような身近な事物を扱うことがポイントです。
②話すこと(やりとり)
挨拶や感謝、簡単な指示をしたり、自分の考えや気持ちなどを伝え合ったり自分や相手のこと及び、身の回りの物に関する事柄について、質問をしたり質問に答えたりすることが目標です。
③話すこと(発表)
人前で実物などを見せながら、自分の考えや気持ちなどを話すようにすることがポイントです。

外国語科【小学校高学年】

①聞くこと
短い話の概要を捉えることができるようにすることがポイントです。
②読むこと
「文字の読み方」の“名称の読み方”と、“文字が持っている音” の両方を理解することがポイントです。
③話すこと(やりとり)
「その場で質問をしたり質問に答えたりして、伝え合うことができるようにする」という点が大切です。
④話すこと(発表)
「伝えようとする内容を整理した上で、自分の考えや気持ちなどを表現できるようにする」という項目が大切です。
⑤書くこと
「語順を意識しながら書き写すことができるようにする」という点がポイントです。また、単語と単語の間にスペースを置くことにも注意が必要です。

小学校外国語教育の内容

前項の『外国語教育の目標』を達成するために、どのような内容で授業が実施されるのかについて、概要を書いています。

前項で説明しました、
①知識及び技能
②思考力、判断力、表現力等
学びに向かう力、人間性等
上記3つの柱が、小学校外国語教育の内容の柱にもなっています。
③学びに向かう力、人間性等というものは、①及び②を育成することを通して培われていくものとされています。
よって小学校学習指導要領「外国語活動」及び「外国語」では、①「知識及び技能」及び②「思考力、判断力、表現力等」の 2 つの柱で内容が構成されています。

外国語活動【小学校中学年】

①知識及び技能
(1) 言語を用いて主体的にコミュニケーションを図ることの楽しさや大切さを知ること
(2)英語の音声やリズムなどに慣れ親しむとともに、日本語との違いを知り、言葉の面白さや豊かさに気付くこと
(3)日本と外国との生活や習慣、行事などの違いを知り、多様な考えがあることに気付くこと
(4)異なる文化をもつ人々との交流などを体験し、文化等に対する理解を深めること

①「知識及び技能」は、実際に英語を用いた言語活動を通して、体験的に身に付けることができるようにすることが大切とされています。

②思考力、判断力、表現力等
(1)自分のことや身近で簡単な事柄について、簡単な語句や基本的な表現を使って、相手に配慮しながら、伝え合うこと
(2)身近で簡単な事柄について、自分の考えや気持ちなどが伝わるよう、工夫して質問をしたり質問に答えたりすること

外国語科【小学校高学年】

①知識及び技能
「ア 音声」
「イ 文字及び符号」
「ウ 語、連語及び慣用表現」
「エ 文及び文構造」を指導すること、とされています。

「ア 音声」「イ 文字及び符号」
音の変化があることに気付くことができるよう指導します。

「ウ 語、連語及び慣用表現」
「語」は小学校段階では 600 ~ 700 語、「連語」や「慣用表現」については活用頻度の高い基本的なものを指導します。

「エ 文及び文構造」
言語活動の中で、繰り返し、聞いたり話したりするなかで気付きを促し、理解させるように指導します。

②思考力、判断力、表現力等
「ア 身近で簡単な事柄について、伝えようとする内容を整理した上で、簡単な語句や基本的な表現を用いて、自分の考えや気持ちなどを伝え合うこと」

→自分中心の世界から自分以外のことについても表現できるようになることを求められています。

「イ 身近で簡単な事柄について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を推測しながら読んだり、語順を意識しながら書いたりすること」

→「読解」ではなく、「語句」や「基本的な表現」が対象となります。

小学校外国語教育の言語活動

前項の『英語の目標』を達成するために、どのような内容で授業が実施されるのかについて、概要を書いています。

外国語活動【小学校中学年】

外国語活動においての言語活動は
「聞くこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」の 3 領域です。
特に「聞くこと」の活動が大切とされています。
ただ話を聞くだけでなく、おおよその内容を分かった結果、絵を並べ替えたり、話の内容に合う絵を選んだり、あるいは教員や ALT の質問に答えたりする活動がふさわしいとされています。
また、話を聞いた後、「話すこと」の言語活動を組み合わせることも効果的です。外国語を学んでいく過程では、「聞くこと」の力が「話すこと」の力に先行するのがポイントです。

外国語科【小学校高学年】

外国語科においての言語活動は
「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」「書くこと」
の 5 領域です。
「聞くこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」においては、簡単な語句や基本的な表現などを児童が活用できるようになることがポイントです。
「読むこと」においては、状況を明確に設定し理解しやすくすること、「書くこと」においては、例を参照にしながら書き写すことを行うものとしています。

小学校外国語教育の評価

ここでは、各学校において、どのように評価を行うのか、また教師は児童のどのようなところに着目しているのか、などを書いています。

「外国語活動」「外国語科」に共通して、以下の3つの観点から評価することとなっています。

①「知識・技能」
②「思考・判断・表現」
③「主体的に学習に取り組む態度」

上記の観点においては、各学校において領域別の目標を踏まえ、設定する学習目標を明確にしておきます。学年ごとの目標を適切に定め、2 学年間を通じて目標の実現を図るようにすることが求められています。
評価は、毎回の授業で全てを見取るのではなく、単元や題材を通じたまとまりの中で学習・指導内容と評価の場面を適切に組み立てていくこととされています。

以下、それぞれの具体的な評価方法です。

外国語活動【小学校中学年】

成績表に、数値による評価にはなじまないとされていること等を踏まえ、顕著な事項がある場合に、その特徴を記入する等、文章の記述による評価を行うことが適当であるとされています。

具体的には、活動内の観察ワークシート作品等による評価が適切であるとされています。

外国語科【小学校高学年

成績表には、その特性及び発達の段階を踏まえながら、数値による評価を適切に行うことが求められています。
具体的に、外国語科における「聞くこと」及び「書くこと」と「読むこと」の文字に関する評価については、活動の観察ワークシート作品(ポスターやパンフレット)の分析ペーパーテスト等の方法が考えられる。「話すこと」の評価については、活動の観察パフォーマンス評価授業内の発表等の方法が考えられる。

まとめ

タイトルに記載していました疑問に簡単に答えます!

「小3から英語?」
→小学校3年生から「聞く」「話す」を中心に、外国語教育は開始されます。
しかし、中学年は教科化されていませんので、総合的な学習の時間を使っての外国語活動となります。週1回程度の授業実施予定です。

小5から英文法!?
→高学年からは「聞く」「話す」に加え、「読み」「書き」が加わりますが、活用頻度の高い基本的なものが指導されますので、複雑なものは扱われません。また、「書き」に関しても、例を見ての書き写しで十分です。
週2回程度の授業実施予定です。

以上、パパママさんが気になる外国語教育に関して、『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』、約30ページ分を簡単にまとめました。
文部科学省の上記ページから実際に閲覧可能ですので、もう少し詳しく知りたいと思われる方はぜひご覧ください!
学年別の年間指導計画、単元指導計画、指導案、授業研究の視点など、教員用ではありますが、詳しく解説が載っています。思っていたほど難しい表現などは多くなく、理解しやすいように書かれていると個人的には感じました。

おわりに

キーワードと感じたのは、「自分の考えや気持ちを伝える」です!
これからを生きていく子どもたちにとって、とても重要視されることなのだな~と改めて感じました。外国語教育に関わらず、とても大切ですよね(´ー`*)
自分の気持ちを相手に伝えられる子に!!幼児期からも取り組めそうですね★

ゆとり教育が始まった時も懸念されましたが、今回はどのような成果や反省が出るか楽しみですね♪
私たち親世代は「ゆとりだから~(´_ゝ`)」と未だに言われる方もいらっしゃるかな?(ちなみに私はゆとり世代です。笑)と思いますが、子どもたちはそう言われないように、私たち保護者もできるフォローをしてあげたいですね!

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